オウ・ノウ・カウスェ(ココナッツベースの麺料理)モヒンガーと並ぶミャンマーの代表的な麺料理。友人宅の隣のマ・ピューさんが「日本から来たならミャンマーの味を」ということで作ってくれた。 |
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ある日の夕食。牛肉と野菜の炒め物など。ミャンマー料理は日本人の口に合う。タイ料理ほど洗練されてはいないけど(失礼!)とても奥深く凝った料理が多い。米はインディカ米でおかず(ヒン)と手で混ぜながら食べる。それは良かったのだが、スープも大椀によそって一つのスプーンで家族で飲む。(この習慣だけは馴染めず、自分のスープは小分けにしてもらっていた) |
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ミャンマーでは昔の日本のようにいろいろな行商の人がいる。彼は魚屋さん。少年かと思ったら4歳の娘がいるお父さんだそう。他にも、もやし屋、野菜屋、花屋などがまわってきていた。 |
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友人について買い物へ。日本人っぽいお米と油屋のお兄さん。多民族のミャンマーの人は日本人によく似た人からインド風の顔立ちの人まで様々。この写真のメガネの友人は父方がシャン族、母方がビルマ族のハーフ。 |
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スコゼイ(ボージョーアウンサンマーケット)のお肉屋さん。スーパーマーケットがほとんど無いのでみんな市場で買い物。いちいち値切ったりの交渉が大変。日本でミャンマー人とフリーマーケットに行くと値切りの上手さにびっくりするけど、彼らにはあたりまえなのか。 |
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ある日の昼食。モヒンガーという麺や温かいお茶など。ミャンマーの女性は明るくやわらかい雰囲気の人が多い。右側のNちゃんは日本にいたことがあるので日本語上手でとても頭が良く、話も面白い。左側は彼女の従姉で3人兄弟のお姉さん。普段はカッターという地方で暮らしている。穏やかで働き者。 |
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玄関で料理の下ごしらえ。調理には電熱コンロもあるが停電も多い為、練炭に七輪が活躍していた。栗に似た見たこともない実の皮を剥いている。北の都市マンダレーの先の彼女の地元のほうでしか採れないらしい。 |
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サトウキビジュース(チャンイェ)屋さん。その場で絞った甘いジュースは灼熱の暑期には最高。冷房もあまり無いし、4月の最高に暑い時期に行った時は本気で“死ぬ”と思った。その分暑さを乗り切る知恵も教わったように思う。 |
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ヤンゴンのお菓子屋さん。インド風の甘いお菓子がショーケースに並んでいる。 |
ミャンマー料理ってどんな感じ?と聞かれても一言では言い尽くせないほどの種類がある。おおざっぱに言うと中華とインドの中間という感じ。昔から資源が豊かで食生活も贅沢だからか日本にはない味覚の表現もある。友人がいつも「日本人は油をあまり使わない。だから痩せている」と言うが、私は「日本は昔の油=貴重品という癖が残っているのでは?」という適当な答えしかしない。それほど日本人から見るとミャンマー料理には油を多く使うものが多い。ミャンマー人は油好きの人が多いらしく日本にいた時、ミャンマー人の友人が豚バラ肉を2センチ厚さにスライスしてそのまま天ぷらにして食べていたのには驚いた。滞在2、3日はこれでもかというもてなし料理を残すと悪いからと平らげていると、わんこそば状態におかわりさせられる。たしかに美味しい。美味しいが慣れていない胃腸には厳しい。そこから過酷な気候に慣れない水にと、体が悲鳴をあげ高熱、嘔吐、腹痛…毎回。だから滞在中、思いきり味わえるのはいつも最初だけ。あとはもうお粥、またはヤンヤンカウスェ(インスタント麺)だけという悲しいことに。ミャンマーダイエットもありかもしれない。とはいえ奥深い味をぜひ日本の人たちにも知ってほしい。有名なのはモヒンガー、オウノウカゥスェ、ラペトゥ(お茶の葉とナッツのサラダ)ダンバウ(インド風チキンライス)。私は特にアトゥというおつまみっぽいサラダが好き。国が広いので地方によっても様々な料理がある。シャン地方の麺料理やさっぱりしたヤカイン地方の麺も美味しい。旅の途中にタンビンという椰子の木の樹液から作る酒(タンイェ)をわけてもらったことがある。ひどく悪酔するので村のお金のない若者が飲むものらしい。午前中は甘く、午後は苦くなるという不思議な酒だった。飲み物はとにかく甘い。喫茶店ではラペィエというミルクティーがよく飲まれている。お皿にお菓子やパンが盛られていて、食べたぶんだけお金を払うしくみ。デザート類もココナッツや緑豆などを使った喉ごしの良いものが多い。生クリームを使ったケーキや洋菓子は見かけたことがない。ファストフード店はヤンゴンに「トーキョーフライドチキン」とかいう店に一回いったことがある。その店は普通のファストフード店という感じで綺麗な作りだったが、店員の女の子がやたら多かったのが印象的だった。数年前なので今はもう少し増えているのだろうか。ミャンマーの家庭料理は市場で新鮮な肉や魚、野菜を仕入れてきて作るからかパワーに溢れている。多くの材料とスパイスが複雑に組み合わさっていて、作るのはとても難しそう。そしてインフラが不便なのでとても時間と手間がかかり女性は大変。便利さを知っている友人は「日本ではコンロをひねればすぐガスがつく。それが無いことでもストレス。日本に戻りたい」と言う。私はチェッターヒン(チキンカレー)だけはどうにか作れるようになったが、「油戻し煮」と訳される独特の煮込み方は油の多さにあぜん。(豚の角煮作りに似ている)丈夫な胃腸があれば他にもかなり美味しいものが発見できそうな国ミャンマー。また行きたいが、胃腸を鍛えるにはどうすればいいだろう…。 |